医療の世界には警察官がいない。犯罪ユートピアなのだよ。
医学生・天馬大吉が潜入した不審死の続く桜宮病院に、奇妙な皮膚科の医者がやって来た。その名も白鳥。彼こそ、“氷姫”こと姫宮と共に病院の闇を暴くべく厚生労働省から送り込まれた“刺客”だった。だが、院長の桜宮巌雄とその双子の娘姉妹は、白鳥さえ予測のつかない罠を仕掛けていた…。終末医療の先端施設に隠された光と影。果たして、天馬と白鳥がそこで見たものとは?現役医師が描く、傑作医療ミステリー。(以上Amazonプレビュー)
チームバチスタの栄光(映画版)に感銘を受けたので、シリーズの螺鈿迷宮を読んでみた。ジェネラル・ルージュは映画で観れそうなので、あえて違う作品ということで。
映画版の阿部寛のイメージがちょっと違うなという印象ではあったが、全編通して医療の現実、裏側を描いた作品として興味深い。
特に「死とは無色透明、無味無臭。」といった生と死の描写。
そして、末期医療の現状。
それを覆そうというシステムへの挑戦。
患者は病気を持った普通の人だから患者も治療中以外のときは働くというシステム。必要とされるという存在になり続けるシステム。
いろいろな観点で面白い事実が描かれている。
主人公の思い出がどう物語と交わるのかというオチもちゃんとついているし、登場人物たちは続編でも活躍しそうな終わり方をしている。シリーズ物としては面白いかもしれない。
ただ、バチスタのような犯人を追い詰めた清清しさは無い。そういう作品でもないのかもしれない。
オススメ度★★★
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螺鈿迷宮 下 (角川文庫) 著者:海堂 尊 |
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